
サンゴの産卵
【分類】
刺胞動物門花虫網
【体長/分布】
おもな分布/地中海、大西洋、太平洋、インド洋
海の中を鮮やかに彩り、幻想的な世界をつくり出すサンゴ。クラゲやイソギンチャクの仲間と同じ刺胞動物の一種で、触手などに毒針を持っています。世界に800種類のサンゴが存在いるといわれ、そのうち200種類が日本の沖縄の海に生息します。サンゴは動物でありながら、植物と同じように二酸化炭素を吸収して、酸素をつくりだします。これはポリプ内に共生する褐虫藻といわれる藻の働きによるものです。実はサンゴは陸上の植物よりも多くの二酸化炭素を吸収します。そしてサンゴは、水温が24℃以上で、満月のころ、一斉に産卵します。産卵が、潮の満ち引きがもっとも大きい大潮の時(満月)に行われるのは、卵(バンドル=卵と精子が一緒に入ったカプセル)を、より遠くまで移動させるためだといわれています。サンゴから一斉に解き放たれた卵が、海中をオレンジ色に染める瞬間は、なんとも幻想的です。